便利屋開業が増え続ける昨今において、これから便利屋事業を検討している方や、すでに開業に向けて準備をされている方も多いでしょう。
実際に高齢世帯や共働き家族が増え続けており、需要に合わせて便利屋が増え続けているのも事実です。
しかし一方で、便利屋業界は生き残りをかけた熾烈な世界でもあります。特に最近は個人で開業される方も多く、集客次第では事業の存続に大きく関わってくるのです。
そこでは今回は、便利屋事業で生き残るための集客について解説していきます。
便利屋として稼ぐためのヒントにもなりますので、便利屋開業を検討している方やすでに事業を進めている方もぜひ最後までお読みください。
便利屋の集客方法とは?
集客方法 | メリット | デメリット |
---|---|---|
1折込チラシ | 自分で配る手間がない | 新聞購読者のみに届けられる |
2 ポスティング | 仕事につながりますそうなお宅に直接ポスティングできる | 配る手間がかかり、破棄される可能性も高い |
3 紹介カードを配布する | 紹介のため信頼性が高い | 値段の付け方に気をつけないと赤字になることも |
4 ホームページ・ブログサイト | 24時間インターネット上で集客してくれる | ホームページを作る手間や予算が必要 |
5 知人やお客様からの紹介 | 信頼性が高いので仕事になりやすい | 仕事の質が低いと判断されると信頼性を一気に失う |
6 看板やポスターの設置 | 視覚効果で覚えてもらいやすい | 情報を一瞬で伝えるデザイン性が問われる |
7 Googleマイビジネス | Google検索表示がされやすくなる | 口コミ評価が悪いとイメージダウンにつながる |
8 SNS運用 | 予算をかけず広くリーチできる | 競合分析や継続する根気が必要 |
9 ウェブ広告 | ホームページの閲覧数が増える可能性がある | 見せるホームページと予算が必要 |
10 リピーター確保 | 優先的に仕事を任せてくれる | 信頼を失うと仕事は二度とこなくなる |
11 見積もりサイト | 近所のお客様からの依頼がくる可能性も | 相場より安く請け負うことも |
12 プレスリリース | 信頼性があり広く認知される | メディアとの関係性やスキルが求められる |
13 ジモティーに投稿 | 地域の便利屋として情報掲載できる | 実績が多い便利屋に依頼が集中する可能性も |
14 目立つ場所に事務所を構える | 顧客の安心感につながる | 店舗維持に毎月費用がかかる |
15 便利屋フランチャイズに加盟する | 開業初心者でも本部のノウハウで集客できる可能性がある | 加盟金や毎月のロイヤリティ費用が発生する |
16 ボランティアに参加する | 地域の信頼性につながる | 仕事の時間や休日の時間を費やす必要がある |
17 介護施設への営業 | 仕事を幅広く巻き取れる | 信頼構築が必須 |
18 不動産屋への営業 | 安定期に仕事依頼がくる可能性があり | すでに他の事業と提携している可能性がある |
19 趣味友達からの紹介 | 仲間内なので仕事が取りやすい | 継続的な発注にならない可能性がある |
20 整体クリニックにチラシを置いてもらう | 患者さんとの会話から仕事を紹介される可能性がある | 整体クリニックと親交がないと難しい |
便利屋で集客して稼ぐためのノウハウ
便利屋として稼ぎ続けるためには、便利屋の成功事例を身につけたり失敗しないポイントを知っておく必要があります。以下では、便利屋で稼ぐための集客ノウハウをご紹介します。
便利屋業界はライバルが多いとはいえ、適切な活動をしていれば稼げるビジネスです。
実際に、定年後開業3カ月で月収100万円を達成した便利屋が存在します。
便利屋としての成功の鍵となるのが営業努力を続けることです。とはいえ、無数にポスティングをしたり、なんとなくインターネット集客をしたりするだけでは効果はでません。
そこは人柄がわかるチラシを作成したり、高齢者が住む住宅にポスティングを続けたりなどといった的確な努力が必要です。
以下では、定年後に便利屋開業して成功をおさめた内容を紹介しています。
関連記事:【便利屋開業3か月で月収100万円】60歳を過ぎても活躍できる便利屋の成功事例とは
便利屋集客の失敗の原因が、仕事が取れずに廃業に追い込まれることです。
便利屋の仕事はお客様との信頼関係で成り立っています。つまり、お客様目線で業務ができる便利屋は失敗を回避しやすいと言えます。
そのため、「依頼をいただいたお客様は何に困っているのか?」や「こうしたらお客様はもっと喜ぶのでは?」など、お客様の想像を超えるような仕事の積み重ねが大切なのです。
便利屋として稼ぎ続けるためには、仕事の効率化も考えておきましょう。仕事の知識や知見がたまってくると、短い時間でも作業が完了します。
すると1日にこなせる作業量も増えるため、収入も上がってくるでしょう。また、ご自身で作業する時間がなかったり、知識や経験がなかったりしたら他の便利屋に応援を依頼するのも方法のひとつです。
あくまでも丁寧で確実な仕事は大前提であり、その上で短時間で仕事をこなせれば稼ぎ続ける便利屋になってくるでしょう。
上記の実例のように、チラシ配りで成功をおさめている便利屋も存在します。
特に便利屋のお客様の中には、インターネットを使用しない高齢者も多くいます。そのため、ポスティングやチラシなど、紙媒体の集客も必須となるのです。
特定エリアの住宅に直接広告を投函するポスティングと、新聞などに広告を差し込むチラシ配りでは、それぞれメリットとデメリットがあります。以下ではそれぞれの特徴を見ていきましょう。
メリット | デメリット | 配布のコツ | |
---|---|---|---|
ポスティング | ・ターゲットエリアにピンポイントで配布できる
・必要な分だけ配布するのでコストを調整できる ・新聞購読者以外にも広告が届く |
・一度のポスティングでは効果が薄くなるため、定期的に配布する必要もある
・ポストにチラシがたまっていると見られないまま処分されることも ・ポスティング禁止の場所に注意が必要 |
・顧客の居住エリアを選定して配布する
・キャッチコピーやデザイン性など目を引く広告に仕上げる ・配布する部数を見極めてコストを極力抑える |
チラシ配り | ・広範囲に広告が届く
・新聞と一緒に届けられるので信頼性がある ・定期的に配布できるため、認知向上につながる |
・新聞購読者以外には届かない
・他の広告と紛れて届けられるため、目に入らないこともある ・高齢者にアプローチしやすい |
・誰に何を伝えるのかをひと目でわかるようにする
・紙のサイズや厚みなどで他のチラシと差別化をする ・限定価格やセールなどお得感を盛り込んでみる |
ポスティングとチラシ配りではリーチできる顧客やコストが異なります。事業展開する地域の客層や、広告にかけられる予算を考慮した上で検討してみましょう。
便利屋の仕事獲得の手段としてインターネット集客も欠かせません。インターネットを活用した集客は広いリーチが可能であり、方法によっては広告費用も抑えられます。インターネットを活用した集客方法は以下の通りです。
・SNS:X(旧Twitter)、Instagram、TikTok、YouTubeなど
・ポータルサイトの登録:ミツモア、くらしのマーケットなど
近年スマートフォンやインターネットの普及により、ホームページやSNSで集客をする便利屋も増えています。現在、ホームページは無料作成することも可能となり、SNSも基本的に料金はかかりません。そのため、やり方によっては高い費用対効果を生み出します。
しかしながら、便利屋のホームページやSNSはすでに多く存在しており、すぐにうまくいくとは限りません。そのため、試行錯誤しながら根気よく続ける必要があります。
そのほか、ポータルサイトで集客する方法もあります。ポータルサイトとは、さまざまな業者が集まるホームページを指し、便利屋事業として登録すると訪問者に業務内容のアピールができるプラットフォームです。
ただし、ライバルとの価格競争や良いサービスをより安くといった訪問客が多いため、大きな利益は取りづらいと言えるでしょう。
インターネット集客は手軽に始められる分、激戦区となっているため、目的や戦略を立てて行う必要があります。
関連記事:【便利屋開業に必要な集客方法】事業を軌道に乗せる集客アイディア15選!
集客方法も大切ですが、便利屋事業を継続するために特に重要なのがリピーター確保です。
リピーターが重要とされる理由は、継続的なお仕事依頼につながるためです。
実際にリピーターさんから掃除や草刈りなどを任されると、ゴミが溜まった時や雑草が伸びたタイミングで改めて仕事を任される可能性が高いでしょう。
ただし、定期的にお仕事を任せてもらうには信頼関係が重要です。単価が安いからといって仕事を雑に扱うとリピーターにつながりません。また、便利屋としての評判も下がるでしょう。
どんな仕事も丁寧にこなし、気持ちの良い接客を心がけることでリピーター確保につながります。
紹介や口コミを増やすためには、紹介者や口コミ投稿者に特典をつけることも方法の一つです。
作業終了後、紹介や口コミ投稿の特典として割引サービスなどの案内も効果が期待できます。
ただし、お客様に満足いただけることが大前提であることを忘れてはいけません。
便利屋の仕事範囲は、日常生活のちょっとしたお手伝いや引越し作業などの力仕事、住宅設備の取り外しといった専門性が必要なものまでさまざまです。中には、法律に触れる仕事や道徳に反する仕事も舞い込む可能性があるでしょう。
そのため、法に触れる仕事や道徳に反する仕事を引き受けてしまうと、罰則されたり評判を著しく下げてしまったりするため、どのような仕事も引き受けるといった考えは注意が必要です。
以下では、便利屋事業をする上でトラブルに巻き込まれない方法を解説しております。
関連記事:便利屋事業で起きるトラブル事例と回避方法を解説!便利屋フランチャイズのトラブル事例も紹介
今回は便利屋で稼ぐための仕事の取り方について解説しました。
便利屋はお客様の悩みを解決する仕事です。そのため、仕事に対する向き合い方や小さな仕事を取るための継続的な営業活動は大切になってきます。
便利屋開業が増えてきている昨今において、長く稼ぎ続けるにはできることからコツコツと続けて、信頼を獲得することが大切になります。これから便利屋開業を目指している方や、すでに開業の準備を進めている方は、お客様に喜ばれるサービスを日々試行錯誤していきましょう。
便利屋として仕事を取るための資格
便利屋の仕事は不用品回収や引越し、中古品の売買などお仕事がたくさんあります。中にはすぐにできそうなお仕事も多いですが、実は資格が必要なケースも多いので注意が必要です。
以下では、便利屋でよくある仕事や必要な資格について解説していきます。
資格名 | 便利屋事業であると有利な資格 | 概要 |
---|---|---|
古物商 | ・不用品処分の買取り ・電化製品の買取 |
中古品や不用品を買い取る際に必要な資格です。 |
一般貨物自動車運送事業 | ・引越し ・家具運搬 |
トラックを用いて家財道具を運搬し、お金をいただく際に必要。 |
貨物軽自動車運送事業 | ・家具の運搬 ・引越し |
軽自動車を運転して荷物を運びお金をいただく際に必要 |
産業廃棄物収集運搬 | ・事業から排出された不用品回収 | 建材や紙ごみなど事業から排出されたごみを運搬する際に必要 |
上記のように便利屋事業でお金を得るには、仕事によっては資格や許可が必要となります。不用品回収した物を売買する時や引越しなどで家財道具を運ぶ時など、すぐにでもできそうな仕事ですが、資格や許可が必要となるため、注意が必要です。
便利屋の資格についての詳細は以下もご覧ください。
関連記事:便利屋開業するなら資格は必要?持っておくと便利な資格も紹介!
便利屋で仕事が取れる可能性は高い
そもそも、便利屋の仕事の取り方を学んでも依頼が豊富にあるのか気になるところです。結論からいうと、高齢化社会や共働き世代増加により、便利屋の仕事は増え続けると予想されています。
画像出典:令和2年版高齢社会白書
実際に内閣府が発表している「令和2年版高齢社会白書」によると、65歳以上の人口割合を示す「高齢化率」が今後も上昇を続けていくことがわかります。そのため、日常生活の支えとして便利屋として活躍できる場が増えると予想できます。
画像出典:厚生労働省
また、夫婦で家計を支える共働き世代も増加しているため、今後は家のことや身の回りのお世話などに便利屋が活用されるでしょう。
そのため、便利屋としてまじめに続けることで、仕事が取れる可能性が高いといえるのです。
関連記事:【2024年最新】便利屋市場の将来性とは?今後求められる便利屋と成功する秘訣も解説
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