便利屋開業で必要な資格とは?便利屋が持っておくべき資格やおすすめの資格も紹介!

アイキャッチ 便利屋のはじめ方
・便利屋開業に資格は必要?
・持っておくと便利な資格を知っておきたい
・無資格でしてはいけない作業を知りたい

便利屋は資格がなくても作業できる仕事です。しかし、廃棄物処分や不用品の買取業務も多いため、「産業廃棄物運搬」「古物商」といった資格があれば仕事の幅が広がります。

ただし、資格を有する作業を無資格で行うと、罰則の対象になるため注意が必要です。

とはいえ、手当たり次第資格を取得するのは現実的ではありません。

そこで本記事では、便利屋事業と相性が良い資格を作業内容別にまとめました。

これから便利屋開業を検討している方や、便利屋業務の幅を広げたい方にも参考になる内容となっております。

そもそも便利屋開業に資格は必要?不要?

必要か不要か

便利屋開業のメリットといえば、資格がなくても開業できることです。しかし、一部では「資格は取得しておいた方が良い」といわれることもあります。

では、そもそも便利屋にとって資格はどのようなものなのか。それぞれ理由をみていきましょう。

便利屋開業に資格は必要ない?

便利屋事業は一般家庭の困りごと解決が大半になるため、便利屋開業に必要な資格は特に必要ありません。

開業した時は、最寄りの税務署に「開業届」を提出することで誰でも便利屋を始められます。

なお、開業届を提出すると税金や社会的信用といった面でメリットがあるため、開業から1カ月以内に提出することがオススメです。

結論として便利屋事業は仕事が多岐にわたるため、業務で必要になったり仕事の幅を広げたいと思ったりすれば、その都度資格を取ることをオススメします。

業務によって許可申請や資格が必要な場合がある

便利屋開業に特別な資格は不要とはいえ、業務によっては資格を取ることにもなります。

例えば、不用品回収で引き取った荷物を売却する時は、「古物商」の資格が必要であったり、家庭で排出された物を処分する際は、「一般廃棄物収集運搬業」が必須であったりします。

また、一般家庭で配線管理やコンセントの移設など、最大電力100ワット未満の工事をする際は「第二種電気工事士」の資格が必要です。

もちろん、資格がなければ、専門業者に依頼をかけて対応してもらえますが、お客様にとって便利屋はなんでもできる頼りな存在です。そのため、資格を持っていればすぐに解決できるメリットがあります。

中には無資格で作業をすると罰則の対象になるものもあるため、行う作業の資格の必要性については十分注意してください。

資格があれば対応業務が広がる

便利屋業務はさまざまな業務依頼が舞い込みます。開業する時に便利屋としての資格は不要ですが、資格を持っていれば対応業務も広がり受注案件も増やせるでしょう。

また、お仕事を依頼するお客様側も、便利屋さんが有資格者であれば安心してお仕事を任せられるので、取得した資格はホームページやSNSなどに記載しておくと、お客様は安心してもらえるためオススメです。

資格取得に時間とお金をかけても、収入やお客様の信頼獲得などのリターンとしてかえってくるため、必要に応じて資格取得を目指しても良いでしょう。

また、他の仕事と掛け合わせもできるので、お客様に大きく貢献できるでしょう。詳しくは以下をご覧ください。

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便利屋におすすめの資格一覧

資格

ここからは、便利屋事業と相性が良い資格や、作業によっては必須となる資格を紹介していきます。

庭仕事に関する資格

草刈りや庭木の剪定などの依頼が多い庭仕事。必要に応じて取得をオススメする資格を紹介します。

刈払機安全衛生教育

刈払機(かりはらいき)安全衛生教育とは、草刈機を使った仕事をする場合に必要となる資格です。

草刈機(刈払機)を安全に扱えるように点検や整備、使い方などを合計6時間の講習を受けて取得します。

業務ではなく個人的に作業する場合には必要ない資格ですが、お金が発生する作業である場合は必要となる資格です。

万が一、無資格者の作業員が草刈機でケガをした場合、労災認定がされないなどの問題につながります。

講習を受けると、草刈機の正しい使い方やケガ防止にもつながります。草刈機を使用する仕事をする場合は受講しておくと良いでしょう。

チェーンソー作業従事者特別教育講習修了証

チェーンソー作業従事者特別教育講習修了書とは、木の幹の直径が40cm未満でありチェーンソーを使用した伐採する場合に必要となる資格です。

ノコギリを使用した伐採であれば必要ありませんが、チェーンソーは作業効率が圧倒的に高いので、木の伐採のお仕事で使用することもあるでしょう。

受講費用は15,000円~25,000円が一般的であり、学科と実技が各9時間ほどの内容となっています。

チェーンソーは危険を伴う道具のため、伐採の仕事をするのであれば、取得しておいた方が良いでしょう。

不用品回収に関する資格

便利屋業務の中でも特に多いのが不用品回収です。引き取った物を処分するにも売却するにも資格や許可が必要です。必要な資格を以下で解説していきます。

一般廃棄物収集運搬

一般家庭から不用品を回収する場合は各市区町村の許可が必要です。

しかし現在では、一般廃棄物収集運搬許可を新規で取得することはかなり難しいとされています。

市区町村の処理計画では、すでに一般廃棄物の処理能力が過剰状態となっていたり、一般廃棄物の処理は自由競争ではないと位置付けていたりするためです。

そのため、既存の一般廃棄物収集運搬の許可を持っている業者に回収依頼しなければ、違法となってしまいます。

不用品回収を仕事にする場合は、一般廃棄物収集運搬の資格を持った業者と連携や持ち込みすることになります。

産業廃棄物収集運搬

産業廃棄物収集運搬とは、事業活動で排出された廃棄物のことです。こちらは各都道府県で取得可能となり、費用を支払い講習を受けることで取得できます。

産業廃棄物とは、建設現場で排出されたコンクリートブロックや、庭木の剪定で排出された枝ゴミなども産業廃棄物になるのです。

講習場所は各地域により異なり、講習費用は約8万円前後で取得まで約2カ月かかります。

引越し業務に関する資格

便利屋事業の仕事の一つに引越し業務もあります。大手引越し業者さんではできないきめ細やかなサービスができるのも便利屋の特徴です。

ただし、お客様からお金をいただき引越しをするならば資格が必要となります。

貨物軽自動車運送事業

貨物軽自動車運送事業とは、お客様から費用をいただき、軽トラックを運転して荷物を運ぶことを指します。

そのため、軽トラックを使用した運搬ビジネスをする際は、最寄りの運輸支局長への届出が必要となるのです。

許可が降りたら、軽トラックに貨物自動車運送事業として黒ナンバーが交付されます。

無資格で車の運搬をすると法律で罰せられてしまうため注意が必要です。

一般自動車貨物運送事業

一般自動車貨物運送業者とは、一般的なトラックを使用した運送業務を指します。

こちらも、引越しなどで費用をいただいてお客様の荷物を運搬する際に必要となる許可証で、許可が降りると緑ナンバーが交付されます。

許可がないと荷造りや積み込み、荷解きはまでしかできず、こちらも無資格で車の運搬をすると法律で罰せられてしまうため注意してください。

費用をいただいて引越し運搬をするならば、許可を必ず受けるようにしましょう。

遺品整理に関する資格

遺品整理で出た高価な物やまだ使えそうな物などは、処分することなく買い取ることもできます。その際、無資格で行うことはできません。必要な資格を以下で解説します。

古物商

古物商とは、商品を売買または交換する際に必要な資格です。古物商の資格を取得するには、最寄りの警察署であり生活安全課に必要書類を提出します。

古物商の資格がないまま売買を行うと、3年以下の懲役または100万円以下の罰金を科されるので注意が必要です。

また、古物商営業法違反になると新規で古物商の許可を取得できないこともあるため、売買を行う際は、必ず取得しておきましょう。

害虫駆除に関する資格

便利屋の仕事は、住宅に潜む害虫駆除も請け負うことがあります。その際、薬品なども取り扱うため、適切な資格が必要になります。

防除作業監督者

防除作業監督者とは、建築物の衛生的環境を確保するため、防除作業を監督する人を指します。

害虫駆除作業や監督、ゴキブリやネズミなどを駆除する国家資格です。

講義内容をしっかり学んでいれば、比較的合格しやすい資格といわれています。合計5日間に及ぶカリキュラムは、薬品の知識や安全管理、実技などがあり、費用は6万円となります。

害虫駆除の多い地域であれば、取得しておくと安心です。

住宅設備に関する資格

住宅の不具合や補修なども便利屋に依頼される業務のひとつです。作業や資格の種類は多岐にわたるため、必要であれば検討してみましょう。

電気工事士

電気工事の資格は主に「第二種電気工事」と「第一種電気工事士」があり、住宅の配線管理など、小規模の電気工事に必要なのが「第二種電気工事士」となります。

電気に関わる住宅設備の業務に必要になる国家資格です。

受講料は9,300円ほどなのですが、技能試験工具セットやテキスト代も別途かかるため、約55,000円になるでしょう。

住宅設備に関する依頼が多ければ、自分で作業もできるため、取得を目指しても良いかもしれません。

給水装置工事主任技術者・排水設備工事責任者

生活排水を扱う資格は大きくわけて2種類になります。
まずは、水道管から蛇口につなげる「給水装置工事主任技術者」と下水道設備を管理する「排水設備工事責任者」です。

水道トラブルやトイレのトラブルの際、大掛かりな工事が必要になった時に必要となります。

ただし、以下のトラブルは資格がなくても便利で対応可能です。

「資格がなくてもできる仕事」
・水道の蛇口交換
・温水洗浄便座のトラブル
・屋内に設置してある配管設備
・トイレやキッチン、お風呂場の詰まり
・蛇口の水漏れやトイレタンクの故障
・台所のシンクや排水パイプ、雨樋の清掃やクリーニング
・浄水器や食洗機、洗濯機の取り付け交換作業

配管工事まで請け負うことを検討しているのであれば、給水装置工事主任技術者や排水設備工事責任者の資格を検討しても良いでしょう。

動物取扱に関する資格

ペットに関する仕事も便利屋が担当することもあります。資格の一例をみておきましょう。

第一動物取扱業

お客様が長期留守にする期間中、便利屋がペットのお世話を担当することもあります。その際、持っておくと安心なのが「第一動物取扱業」です。

犬の散歩やそのほかペットシッターに必要な知識などを学びます。取得条件を満たした状態で、各自治体の動物愛護センターに申請手続きを行います。

ペットは家族の一員でもあるため、適切な知識を持っているとお客様も安心して任せてもらえるでしょう。

資格取得に迷ったら便利屋フランチャイズから始めるのもオススメ!

便利屋業務は数多くあるため、前もって資格を揃えておくのは取得時間や必要もかかるため、大変なことです。

そこで資格取得に迷ったら、便利屋フランチャイズの加盟も検討してみましょう。

便利屋フランチャイズは、すでにマニュアルや実技研修も用意されているため、自分に適した仕事が見つかりやすいメリットがあります。

また、資格取得を目指す方専用に、誰でも受けられる技術研修を設けているフランチャイズもあるので、受講すればスキルを伸ばすことができます。

自分の適性を知りたい方や、効率的にスキルを身につけたい仕事があるなら、便利屋フランチャイズで知識や実技研修を受けてみても良いかもしれません。

便利屋フランチャイズに関しては以下をぜひご覧ください。

関連記事:【便利屋開業の流れ】必要な手続きと初期費用を解説!個人事業とフランチャイズ開業の違いとは>

業務内容に沿って資格取得するのが効率的

便利屋

便利屋はなんでもできる頼りになる存在です。時には、たくさんの種類の仕事を抱えていることもあるでしょう。

ひとつずつ資格を取ると非効率になります。そのためには必要になった資格を取得したり、仕事を任せられる外部業者とつながってみたりするのも良いでしょう。

便利屋開業に必須な資格はありませんが、法律や安全面などから必要になったら資格取得を目指していくことが効率的でもあります。

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